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活動内容
岡山県井原市で出張手術を実施しました
岡山県井原市で31匹の一斉不妊去勢手術
8月29日、以前より地域の皆さまにご準備いただいていた、岡山県井原市での出張手術に行ってきました。
今回は、加藤勝信衆議院議員の事務所の一部を会場としてお借りし、31匹の猫たちの不妊去勢手術を実施しました。
妊娠猫はゼロ、若齢での手術も
幸い、妊娠していた猫はゼロ。
若齢での早期不妊去勢手術も多く、予定していた時間より早くすべての手術を終えることができました。
井原市が抱える「猫と地域」の課題
井原市は岡山県の西南部、広島県との県境に位置する地域です。
のどかな街並みの一方で、地方では今も、猫が家の中と外を自由に行き来する飼育や、所有者のはっきりしない猫へのエサやりが珍しくありません。
「外に猫がいること」「子猫が生まれること」が日常の風景になってしまい、気づいたときには数が増え、個人ではどうにもできなくなっているケースもあります。
不妊去勢手術を受けるための「距離」という壁
さらに、地域で暮らす猫たちの不妊去勢手術を、安価かつ一定数まとめて受け入れられる動物病院へのアクセスも乏しく、猫の過剰繁殖を十分にコントロールできていない現状があります。
地域の皆さまの力で実現した出張手術
今回の開催にあたっては、七福いばら猫の会の佐藤さんを筆頭に、せとうちドッグパークのボランティアの皆さまにもご協力いただき、いつもながら完璧な手術会場を設営していただきました!
また、以前から「猫と地域の問題」に強い関心を持ってくださっている井原市議会議員の坊野先生のお力添えもあり、今回の会場提供につながりました。
「開催すれば、これだけの猫が集まる」
当日は行政職員の方々も見学に来てくださり、地元メディアの取材も入りました。
七福いばら猫の会の佐藤さんは、出張手術の日程が決まった段階から地元メディアを通じて開催を告知してくださいました。
その情報を見て、今回初めて手術に来てくださった方もたくさんいらっしゃいました。
「開催すれば、これだけの猫が集まる。」
この地域には、まだまだ手術の需要があります。
手術を受けられなかった猫たちも
今回は定員に達し、キャンセル待ちとなって手術できなかった猫たちもいます。
その子たちについては、引き続き地域のボランティアさんが当院の備前院まで搬送し、手術を継続してくださる予定です。
一斉手術の先にある、本当の目的
今回の一斉手術には、もう一つ大きな目的がありました。
それは、井原市にどれだけ不妊去勢手術の需要と必要性があるのかを、行政や市議会議員の皆さまにも実際の現場を見て、感じていただくこと。
そして、ここからが本当の課題です。
「継続的に手術できる仕組み」をどうつくるか
動物病院が少なく、獣医療へのアクセスが容易ではない地域で起きている猫の過剰繁殖に対して、どうすれば「継続的に手術できる仕組み」を地域に根付かせることができるのか。
一度だけ手術して終わり、では問題は解決しません。
だからこそ、単発の一斉手術だけではなく、必要な人が必要なタイミングで、無理のない費用と距離で手術にアクセスできる環境をつくっていく必要があります。
地域で獣医療を支える仕組みへ
とはいえ、距離的にも人的にも、当院だけで井原市の手術需要を継続的に担い続けることは現実的ではありません。
手術終了後には、地域の皆さまと、
「では、これをどう継続していくのか」
について小一時間ほど話し合いました。
HQHVSNを担える獣医師の育成。
地域で手術を継続できる仕組みづくり。
そして、動物病院の少ない地域でも獣医療にアクセスしやすいサービスの拡充。
課題は、まだまだ山積みです。
それぞれができることを持ち寄って
地域の皆さん、行政、議員、ボランティア、そして獣医師。
それぞれができることを持ち寄りながら、次の仕組みにつなげていきたいと思います。
人知れず亡くなる小さな命をなくすために
走りながら考えて、考えながらまた走る。
人知れず亡くなる小さな命がなくなる社会を目指して。

